
親の家を片付けるとき、多くの方が最後まで手をつけられずに残すのが仏壇です。「勝手に捨てていいものか」「お寺に頼むといくらかかるのか」が分からず、置いたままになりがちです。
仏壇の処分は、「1. お性根(魂)を抜く供養」→「2. 本体を運び出して処分する」の2段階で考えると整理できます。費用も、この2つに分けて見積もります。ここでは、それぞれの手順と費用のめやすを、浄土真宗の門徒が多い福井の事情もふまえて解説します。
ステップ1|供養(閉眼供養・遷座法要)
仏壇を動かす前に、感謝を込めてお勤めをします。宗派によって呼び方と考え方が違います。
- 浄土真宗以外(真言宗・曹洞宗・日蓮宗など) 僧侶に読経してもらい、仏壇から魂を抜く**閉眼供養(へいがんくよう。魂抜き・お性根抜きとも)**を行ってから処分するのが一般的です
- 浄土真宗 教義上、仏壇や位牌に魂が宿るという考えがないため、魂抜きは行いません。代わりに、仏壇を動かす前に**遷座法要(せんざほうよう。遷仏法要とも)**を営みます。阿弥陀様に感謝を伝え、心の区切りをつけるための法要です
福井は浄土真宗の門徒が多い地域です。仏壇や供養の考え方も宗派の影響を強く受けているため、まず菩提寺(ふだんお付き合いのあるお寺)に「仏壇じまいをしたい」と相談し、必要な作法とお布施の目安を確認するのが確実です。付き合いのあるお寺がない場合は、僧侶を手配するサービスもあります。
お布施のめやす
| 項目 | めやす | 補足 |
|---|---|---|
| 閉眼供養・遷座法要のお布施 | 1万〜5万円(中心は3万円前後) | お寺・地域・付き合いの深さで幅がある |
| お車代 | 5,000円ほど | 自宅に来てもらう場合 |
金額は地域やお寺によって差があります。「みなさんどのくらい包まれますか」と直接お寺に尋ねて構いません。表書きは「御布施」、お車代は別の封筒で「御車代」とします。
ステップ2|本体の処分(4つの方法と費用)
供養を済ませたら、本体を処分します。方法は主に4つで、費用と手間が変わります。
A. 菩提寺に引き取ってもらう 供養をしたお寺が、そのまま仏壇を引き取ってくれる場合があります。お焚き上げまで一括で任せられ、気持ちの上でも安心です。可否と費用はお寺によるため、供養を相談するときに一緒に聞きます。
B. 仏壇店に引き取ってもらう 新しい仏壇に買い替えるなら、購入店が古い仏壇を無料〜数千円で引き取ってくれることが多いです。買い替えず処分だけを頼む場合は1万〜6万円が目安。福井県内にも仏壇店があり、地域の宗派の作法に慣れています。
C. 遺品整理・不用品回収業者に頼む 遺品整理とまとめて頼めます。供養を代行する業者もあり、合同供養で2万〜4万円、個別供養で3万〜5万円、自宅での供養+回収+処分までで5万〜9万円が目安です。依頼するときは、一般廃棄物収集運搬業の許可があるか、供養の方法(提携寺院・お焚き上げ証明の有無)を書面で確認します。国民生活センターも、供養の有無と方法を契約前に確認するよう呼びかけています。業者の選び方は遺品整理業者の選び方を参照してください。
D. 自治体の粗大ごみに出す 閉眼供養(遷座法要)を済ませていれば、木製の仏壇は自治体の粗大ごみとして処分できます。**福井市では「燃やせる粗大ごみ」**に当たり、戸別収集で1点605〜935円、施設へ自分で持ち込むと165〜275円です(福井市の粗大ごみの出し方)。金具・ガラス・仏具は分けて出します。費用は最も安く済みますが、ご近所の目や気持ちの面で抵抗がある方は A〜C を選びます。
位牌・本尊・過去帳・仏具の扱い
仏壇の中のものは、本体と分けて考えます。
- 位牌 故人そのものとして扱われます。原則、閉眼供養をしてお焚き上げします。供養した僧侶に引き取りを頼む、仏壇店や供養業者に依頼する(1点1,000〜5,000円程度)方法があります。永代供養に切り替える場合はお寺に相談します
- 本尊(掛軸・仏像) 位牌と同様に供養に出します
- 過去帳・法名軸 家系の記録なので、手元に残す家庭も多いです。残す場合は供養の対象から外します
- おりん・仏具・お供え道具 金属・陶器として自治体のルールで分別します。まだ使えるものは仏壇店が引き取ることもあります
運び出しの注意
- 仏壇は見た目より重く、扉や装飾がもろいです。大人2人以上で、毛布で包んで運びます
- 金箔・漆の部分は手の脂や水分でシミになります。素手で触らず、布手袋を使います
- 引き出しや下台に、通帳・現金・貴金属・手紙がしまわれていることがあります。処分前に全て開けて確認します
- マンションはエレベーターに入るか、階段の踊り場を曲がれるかを事前に測ります
福井で処分するときに
福井は真宗門徒が多く、地域のお寺も仏壇店も「仏壇じまい」の相談に慣れています。まず菩提寺に連絡し、遷座法要(他宗派なら閉眼供養)の日程とお布施を確認します。そのうえで、本体を「お寺に引き取ってもらう」「仏壇店に頼む」「遺品整理業者にまとめて頼む」「福井市の粗大ごみに出す」から選びます。
品目ごとの処分方法は遺品の処分方法(品目別)、遺品整理全体の費用は福井の遺品整理の料金相場にまとめています。仏壇や位牌の扱いで判断に迷うときは、宗派とサイズ、写真を相談フォームからお送りいただければ、進め方のめやすをお伝えします。
よくある質問
仏壇の処分にはいくらかかりますか?
2つの費用がかかります。(1)閉眼供養(魂抜き)のお布施…1万〜5万円、目安3万円前後。僧侶に自宅へ来てもらう場合はお車代5,000円ほど。(2)本体の処分…菩提寺での引き取り、仏壇店での引き取り(1万〜6万円)、遺品整理・不用品回収業者、自治体の粗大ごみ(福井市は木製で605〜935円)のいずれか。合同供養と処分をまとめて業者に頼むと2万〜5万円が目安です。
仏壇の魂抜き(閉眼供養)は必ず必要ですか?
宗教的な決まりではなく、家族の気持ちの区切りとして行うものです。浄土真宗では教義上、魂抜きは行わず、代わりに遷座法要(遷仏法要)や読経の時間を設けます。福井は浄土真宗の門徒が多い地域なので、まず菩提寺に「仏壇じまいをしたい」と伝え、必要な作法を確認するのが確実です。
仏壇を自治体の粗大ごみに出してもいいですか?
閉眼供養(浄土真宗なら遷座法要)を済ませていれば、木製の仏壇は自治体の粗大ごみとして処分できます。福井市では「燃やせる粗大ごみ」に当たり、戸別収集で1点605〜935円、施設へ持ち込むと165〜275円です。金具や仏具は分けて出します。抵抗がある場合は、お寺や仏壇店、供養つきの業者を選びます。
位牌や本尊、過去帳はどうすればいいですか?
位牌は故人そのものとして扱われるため、原則として閉眼供養をしてお焚き上げします。供養してもらった僧侶に引き取りを頼む、仏壇店や供養業者に依頼する(1点1,000〜5,000円程度)方法があります。本尊(掛軸・仏像)や過去帳も同様に供養に出します。過去帳は記録として手元に残す family もあります。
浄土真宗の仏壇はどう処分しますか?
浄土真宗では魂抜きをせず、仏壇を動かす前に遷座法要(遷仏法要)を営みます。阿弥陀様に感謝を伝え、区切りをつけるための法要です。菩提寺に依頼し、そのあとは他宗派と同じく仏壇店・業者・自治体の粗大ごみのいずれかで本体を処分します。福井は真宗門徒が多いため、地域のお寺が慣れています。


