福井市の空き家、片付けと解体に使える補助金は?2つの制度

公開:2026.09.21更新:2026.09.21杉野龍泉のプロフィール写真監修:杉野龍泉(遺品整理コンサルタント/合同会社CIELIS代表)
福井市の空き家、片付けと解体に使える補助金は?2つの制度のイメージ

実家や親族の空き家を片付けようとすると、「家財の処分費」と「解体費」がどちらも重くのしかかります。福井市には、この2つの負担をそれぞれ軽くする補助金制度が用意されています。

福井市の空き家関連の補助金は、「家財を処分するための補助」と「建物を解体するための補助」の2種類に分かれます。どちらも上限額と対象、申請のタイミングが決まっているため、片付けや解体に着手する前に知っておくと、使えたはずの補助を逃さずに済みます。

福井市には空き家の補助金が2種類ある

福井市の空き家補助金2制度の比較

福井市の空き家の補助金は、目的で選びます。

  • 家財を片付けたいだけ 空き家の中の家具・寝具・家電を処分する費用を補助する「空き家家財処分支援事業」
  • 建物を解体して更地にしたい 老朽化した危険な空き家等を取り壊す費用を補助する「老朽危険空き家等除却支援事業」

住み続ける予定がなく、いずれ解体も検討している場合は、先に家財を片付けてから解体する流れになるため、両方の制度を視野に入れておくと段取りがしやすくなります。片付けと解体では見積もりを取る相手も、業者に確認すべき許可の種類も変わります。家財の処分は遺品整理・不用品回収業者、解体は解体業者が窓口になり、どちらも複数社から見積もりを取って比べることになります。空き家の片付け全体の進め方は空き家の片付け方、解体を含む実家じまいの費用相場は実家じまいの費用相場にまとめています。それぞれの制度の中身を見ていきます。

家財の処分に使う「空き家家財処分支援事業」(上限5万円)

空き家の中に置いたままの家具・寝具、そして家電リサイクル法の対象品(テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコン)の処分費用を補助する制度です。

  • 補助額 対象事業費の3分の2、上限5万円(最低事業費3万円以上が条件)
  • 対象 福井市空き家情報バンクへ登録し、補助金交付後2年以上登録を継続する一戸建て住宅
  • 申請のタイミング 業者と契約する前に申請すること
  • その他の条件 市税の滞納がないこと、他の補助制度との併用不可
  • 窓口 福井市建設部住宅政策課(電話0776-20-5571)

対象になるのは家財の処分費であり、解体費用は含まれません。建物ごと取り壊す予定がある場合は、次に紹介する除却支援事業を使います。空き家情報バンクへの登録は、片付けを終えたあとではなく、実績報告までに済ませておく必要がある点にも注意します。登録の具体的な要件・手続きは制度の性質上、年度ごとに変わりうるため、この記事では制度名の紹介にとどめ、詳細は住宅政策課への確認を前提にしています。バンク登録そのものの流れと宅建業者の媒介の要件は福井の空き家バンクの使い方、家財の仕分けや処分の実務そのものは空き家の片付け方で手順を解説しています。

解体に使う「老朽危険空き家等除却支援事業」(上限50万円〜100万円)

申請は契約前に。5つのステップ

周囲の生活環境に悪影響を及ぼしかねない、老朽化した危険な空き家等を解体する費用を補助する制度です。補助額は、建物の老朽度や跡地の使い道で変わります。

区分補助額の算定上限額
老朽危険空き家等(一般)延べ床面積×5,000円 または 解体費用の2分の1 の安いほう50万円
準老朽・旧耐震基準の空き家同上の算定方法30万円
跡地を地域で利用する場合延べ床面積×10,000円 または 解体費用の2分の1 の安いほう100万円

跡地を地域の広場や駐車場など、地域のために活用する見込みがある場合は、算定単価と上限額が上がります。地域での活用を予定していない一般的な解体では、上限50万円(準老朽・旧耐震基準は30万円)が基準になります。窓口はこちらも福井市建設部住宅政策課(電話0776-20-5571)です。

老朽度の判定や、対象となる空き家かどうかの基準は、固定資産税にも関わる「特定空家等」の考え方と重なる部分があります。放置した場合に税がどう変わるかは空き家の固定資産税が上がる仕組みで解説しています。

申請の注意点

2つの制度に共通する注意点があります。見落とすと補助が受けられなくなるため、片付けや解体を思い立った段階で確認してください。

契約前の申請が必須です。 どちらの制度も、業者との契約や工事の着手より前に申請し、交付決定を受ける必要があります。「まず見積もりを取って契約してから、あとで補助金の手続きをしよう」という順番では対象外になります。業者に依頼先を決める前に、まず福井市建設部住宅政策課へ相談するのが安全です。

他の補助制度と併用できません。 家財処分支援事業と除却支援事業を含め、市の他の補助金と重ねて使うことはできません。複数の制度が使えそうに見える場合も、どれか一つを選ぶことになります。

市税の滞納がないことが条件です。 固定資産税などの市税を滞納していると、補助の対象になりません。相続などで所有者が変わったばかりの空き家は、納税状況を事前に確認しておくと安心です。

見積もりを取る段階で「補助金申請の予定がある」と業者に伝えます。 申請には見積書や現況が分かる資料を添える場合があるため、依頼先の業者にも段取りを共有しておくと、契約日をずらす、必要書類をそろえるといった調整がしやすくなります。

金額・要件・申請の受付内容は年度ごとに見直されます。ここに記載した内容は令和8年度のものです。**申請前に必ず福井市建設部住宅政策課(電話0776-20-5571)へ最新の内容を確認してください。**予算の枠や受付期間についても、この窓口に直接尋ねるのが確実です。

どちらを使うか迷ったら

判断のポイントは、「住み続けないか」と「家財だけ片付けたいか、解体まで行うか」の2つです。

  • 住み続ける・賃貸に出す予定がある 家財を片付けるだけなら「空き家家財処分支援事業」の対象になります。建物は残すので解体費の補助は関係しません
  • 将来的に解体するが、今はまだ決めきれない 先に家財処分支援事業を使って中を片付け、解体の判断がついた段階で除却支援事業を検討する進め方もできます
  • 解体して更地にする方針が決まっている 家財の処分と解体の両方が必要になります。家財を先に片付けてから解体業者に依頼する順番が一般的です

放置したまま何も申請しない期間が長くなると、管理が行き届かず、固定資産税の住宅用地特例が外れる「特定空家等」に該当するリスクが上がります。特定空家等に指定される流れと税額への影響は空き家の固定資産税が上がる仕組み、相続した実家をどう扱うかの全体像は実家じまいと相続にまとめています。

窓口(福井市建設部住宅政策課)

2つの制度とも、相談・申請の窓口は同じです。

項目内容
窓口福井市建設部住宅政策課
電話0776-20-5571
空き家家財処分支援事業対象事業費の3分の2・上限5万円
老朽危険空き家等除却支援事業上限50万円(準老朽・旧耐震30万円、跡地地域利用100万円)
共通の注意点契約前申請が必須・他の補助と併用不可・市税滞納がないこと

申請の具体的な必要書類、審査にかかる期間、予算枠が先着順かどうかは、年度ごとに変わることがあるため、この記事では断定していません。実際に動き出す前に、電話で最新の募集内容を確認してください。

空き家の片付けから解体、売却までの全体の流れは空き家の片付け方と実家じまいの費用相場で解説しています。制度の対象になるか、家財と解体のどちらを先に進めるべきか判断に迷う場合は、空き家の状況を相談フォームからお送りください。

よくある質問

福井市の空き家補助金は何種類ありますか?

家財の処分に使える「空き家家財処分支援事業」と、解体に使える「老朽危険空き家等除却支援事業」の2種類です(いずれも令和8年度)。目的が異なるため、片付けだけなら家財処分支援事業、更地にするなら除却支援事業、両方行う場合は両方の申請を検討します。

空き家家財処分支援事業はいくらもらえますか?

対象事業費の3分の2、上限5万円です(最低事業費3万円以上が条件)。福井市空き家情報バンクへ登録し、交付後2年以上登録を続ける一戸建てが対象です。金額や要件は年度ごとに見直されるため、申請前に住宅政策課へ確認します。

老朽危険空き家等除却支援事業はいくらもらえますか?

延べ床面積×5,000円、または解体費用の2分の1のうち安いほうで上限50万円です。準老朽・旧耐震基準の空き家は上限30万円、跡地を地域で利用する場合は上限100万円になります。実際の交付額は審査の結果によります。

補助金を申請するタイミングはいつですか?

どちらの制度も、業者と契約する前に申請することが必須です。先に契約や着工をしてしまうと対象外になります。福井市建設部住宅政策課(電話0776-20-5571)に早めに相談し、交付決定を受けてから契約する順番を守ります。

2つの補助金は併用できますか?

それぞれの制度は他の補助制度との併用ができません。家財処分と解体を両方行う場合の扱いや、年度ごとの募集内容・予算枠は変わることがあるため、申請前に福井市建設部住宅政策課へ直接確認してください。

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